伊予鉄バスとお遍路さん
- 2022.04.15
- 伊予鉄の歴史
みなさんこんにちは!いよ子です。
春ですね。四国の春と言えば、お寺をまわるお遍路さんの姿が増えてくる季節。

「四国路の春はお遍路さんからやってくる」とも言われます。
実は伊予鉄とお遍路さんとはかなり深いご縁があります。
伊予鉄の本格的なバス事業参入は三共自動車を合併して自動車部を設けた昭和19年。その後、昭和26年の道路交通法改正で「一般貸切旅客自動車運送事業」が設けられると、伊予鉄も戦後の好景気で増えてきた団体旅行客をターゲットに、貸切バスに力を入れます。
そんな中、大ヒットとなったのが「四国八十八ヶ所霊場」をまわる貸切バスでした。このお遍路バスツアーは、今でこそ沢山の旅行代理店で取扱いがありますが、実は伊予鉄が元祖なんですよ。昭和27年に弘法大師の生誕1100年を迎えたことから企画し、同28年にスタートしたのでした。
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「順拝」か「巡拝」か?
四国88ヶ所お遍路さんというと「巡拝」という表現をよく見ます。しかし元祖である伊予鉄では必ず「順拝」という言葉を使います。
何故か??
実は、伊予鉄も最初は「巡拝バス」って言ってたんです。

↑確かに巡拝になってる・・・
しかし昭和30年以降のパンフレットなどは「順拝」に統一されています。

一説によると、伊予鉄関係者と霊場寺院との懇談の席で、「順序だててお詣りするのだから「順」のほうがいいのでは…」という発言が多かったので、「順拝」を使うようになったそうです。今もなお伊予鉄はその伝統を受け継いでいるわけですね。
第1回お遍路ツアー!ボンネットバス走る!
昭和20年代、四国八十八ヶ所のお参りは、列車や路線バスを利用して約1ヵ月もかかるものでした。そんな中でスタートしたお遍路バス。記念すべき順拝バス第一号には老若男女あわせて24名が参加。全行程まわるのに15日間を要しました。当時はほとんど舗装道路もなく、奥地のお寺には辿り着くのも大変でした。また、食料事情も悪かったので、お客様はお米を持参。座席の下に積み込んだそうです。幸い全員が八十八ヶ所参拝を成就し、結願※を迎えることが出来たそうです。
※結願(けちがん)…お遍路さん的には八十八ヶ所すべての霊場をまわり終えることを意味します。
ちなみにこの記念すべき第一回目の参加料金は13,600円。その年の会社員平均月給が10,078円だったことを考えると決して安くはありませんが、そこでしか体験できないことを得られる順拝の旅は、まさにプライスレスな商品として、大人気となりました。
伊予鉄は四国八十八ヶ所に公認先達制度が出来た昭和33年、企業として最初の四国八十八ヶ所霊場会公認先達に任命頂きました。
お遍路バスの変遷
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お遍路さんになってみよう!
読者の皆さんの中には「私もお遍路さんになってみたい!でもはじめるのは不安・・・」という方もいるかもしれません。
結構いろんなアイテムありますし・・・

■金剛杖(こんごうづえ) 道中の歩みを助けてくださる金剛杖は、お大師さまを象徴する大切な用品。1人で巡っていても常に弘法大師さまが共にいらっしゃる精神的な支え(支柱)となる。宿についたら杖の先を洗い、床の間などに立てかけ、大切に扱うのがならわし。
■杖(つえ)カバー 梵字(ぼんじ)の部分に直接手が触れるのは失礼であるという理由で、金剛杖の上部、塔婆(とうば)部分を 隠すように上から被せて使用する。
■納札(おさめふだ) 各札所寺院の本堂と大師堂にお参りした証として各1枚ずつ納める。1~4周は白色、5~6周は緑色など札所を何周したかで色が変わる。あらかじめ、住所・氏名、裏面に願い事を記入しておく。
■勤行本(ごんぎょうぼん) 各札所のご本尊さまとお大師さまにお経を奉納するために必要なもの。
■数珠(じゅず) 仏様を礼拝する時や、お経の回数を数える時に使われる珠をつないだ輪のこと。108の煩悩を消すことから、珠の数は108が基本となる。
■遍路笠(へんろがさ) 防水カバーがついており、風雨や日照りをしのぐ。
■輪袈裟(わげさ) 修行中であることを表す。仏様をお参りする際は着用する。
■白衣(はくい) お遍路の正装。身を清めてお参りするため、白装束が基本となる。
■札鋏(ふだばさみ) 本堂と大師堂のそれぞれに納める「納札」を入れるケース。
■持鈴(じれい) 読経の前中後にそれぞれ振り、ご詠歌の時には、節に合わせて振られる鈴。その音は、煩悩を払いのけて、清浄な心の 活動を助ける響きと言われる。
〈はじめてのお遍路さんは何が必要?〉
↓こちらが参考になります。
はじめてのお遍路さんは何が必要? 初心者お遍路グッズのご紹介〈初心者でもこれさえあれば大丈夫!〉
お遍路アイテムのセットはこちら↓でそろえることができますよ!
初心者の方におすすめ♪ 『お得なお遍路グッズセット』お遍路さんが忘れてならない意外なモノ
いよ子も初お遍路の時にはじめて知ったのですが、お寺でロウソクやお線香に火をつけるためのライターは各自持参です。他人の火を拝借するのはよくないとされています。常連さんは雨や風が強い日も負けないように、雨風よけが付いたライターを使っていてさすが上級者!と思いました。
オススメお遍路ツアー情報
いよ子のオススメは、日帰りでご住職様または副住職様と行く「友引遍路」。ここでしか聞けないありがたいお話が聞けるかも!?
インターネットの情報だけでは不安・・・という方は、お遍路のことならなんでもわかるベテランのスタッフが対応しますので、ぜひお気軽に、お電話でもお問合せください。
☎089-948-3114
おまけ
愛媛県イメージアップキャラクターみきゃんのお遍路Tシャツもあります。可愛いです。
この春、皆さんも気軽に「お遍路」はじめませんか?

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