安全第一!!リアオーバーハングに注意

こんにちは、いよ子です!

みなさんは、“オーバーハング”という言葉をご存じですか?

オーバーハング(overhang)は、英語の動詞または名詞で、「突き出ている」「張り出している」状態、および、そのような部分のことを表します。

登山やスポーツクライミングにおいては、上の画像の頂上付近の垂直以上の角度になっている壁のことですが、今回はバス(自動車)におけるオーバーハングについての話です。

バスにおけるオーバーハングとは、タイヤの中心から前と後ろの張り出た部分を言います。前方に張り出した部分を「フロントオーバーハング」、後方の部分を「リアオーバーハング」といいます。

みなさんが普通自動車を運転する際、オーバーハングを意識することはほとんどないと思いますが、バス運転士は常に(特にリアオーバーハング)意識しながら運転をしています。と、いうのも普通自動車に比べ、バスのオーバーハングは長く、カーブを曲がる際や車線変更する際など、ハンドルをきった方向と逆側にリアオーバーハングが大きく振り出し、危険が伴うためです。

下図のように・・・

リアオーバーハングの振り出しが大きく、その振り出し幅は、

車両長12メートルの大型バスでは、1メートル近くにもなります!

このため、バスが曲がる際に運転士は、曲がる方向と逆側の後方確認をしなければなりません。(もちろん曲がる方向の安全確認もします。)

例えば、左に曲がる際、

左側は、バイクや自転車、横断歩道の歩行者などを確認し、

右側は、隣の車線を走る車がいないかを確認します。

左右それも、前方だけでなくミラーで後方も確認しながらでなければ、バスは曲がってはいけないのです。

リアオーバーハングの振り出しの危険性を認識するため、バス運転士に対して、次のような体験講習も実施しています。

こういった講習をとおして、運転士自身が危険性を認識し、安全運行に努めています。

バス運転士は、”安全は最大の使命”として、常に周囲の安全を心掛けて運転していますが、残念ながら、前後左右すべてを同じタイミングで確認することはできません。

たとえば、片側1車線の道路でバスが右折を始めたら、左側をすり抜けて追い抜こうとする車が居たりしますが、バスのリアオーバーハングの振り出しは大きく、大変危険です。バスが、交差点で右左折を始めた際には、無理に詰めたり追い抜いたりせず、温かい目で見守っていただければと思います!

それでは、今日もみなさん安全運転でいきましょう!


鉄道コム